ディサービスでの指圧
週に一日 戸建て型小規模デイサービスの施設で、80代 90代の利用者 10名に、指圧治療を行っていました。
今年で、5年となりました。写真のお花は ご利用者とスタッフの方たちから送られたものです。後任者が見つかったこともあり、治療院での仕事に集中したいこともあり、みなさんとのお別れは、寂しさもあったのですが、この仕事は、いったん終了しました。
5年間の間に介護施設の利用者も大きく様変わりしているようです。5年前は、介護度が軽い人たちが多かったのですが、徐々に認知症の利用者がふえ、スタッフの負担が増えたように思えます。
ご利用者の方たちとの出会いは、私の宝物となりました。指圧をしながら、いろいろなことを教えていただきました。まさに知恵の宝庫でした。戦争の時の体験談も随分伺いました。
高齢になるということは、どういうことなのか。この仕事から、指圧治療のほかに、生き方を考えさせられました。自分の状態を受け入れることができないでいる人、年にあらがう人、虚勢を張る人、家族や周りに遠慮しながら生きている人。その中で、すてきな人がいました。あんなふうに年をとれたらいいと思える人でした。柳のように柔らかく飄々としている。人生を達観しているようでした。その人は指圧をすると楽になるといっていつも一番をとっていました。最後にあった月曜日に塗り絵をされていました。次の月曜日に行ったときはすでに亡くなっていました。数日の入院だったそうです。号泣でした。